【専門家が解説】トラブルになりやすい遺産分割協議の3つのパターンと解決策
2025/10/03
こんにちは、東京都中央区日本橋で遺言・相続手続きを専門とする行政書士加治屋事務所です。
今回は、大切なご家族を亡くされた後、遺産をどのように分けるか話し合う「遺産分割協議」 は、ご家族の誰もが経験する可能性がある手続きです。
しかし、この話し合いがこじれ、家族関係に深い亀裂が入ってしまうケースが少なくありません。
本記事では、これまで数多くの相続に立ち会ってきた専門家の視点から、特にトラブルに発展しやすい3つの典型的なパターンとその解決策を解説します。
1. 感情的な対立が原因のトラブル
これは遺産分割トラブルで最も多いパターンです。財産を巡る話し合いが、これまでの親子・兄弟姉妹間の関係や、過去の不満のぶつけ合いに発展してしまうケースです。
よくある例:
・「私は長年親の介護をしてきたのだから、その分多くもらって当然だ」
・「私は実家を出て遠方に住んでいたから、親の世話をしていなかった。その分財産は少なくなるのか」
・「親からもらった生前贈与が不公平だった」
解決策:
遺産分割協議は、「誰がどれだけ貢献したか」いう感情的な問題ではなく、「誰がどれだけ相続する権利があるか」いう法的な観点から冷静に進めることが重要です。専門家である行政書士や弁護士が第三者として間に入り、各相続人の法定相続分や寄与分(特別な貢献)、特別受益(特別な贈与)といった法律上の概念に基づき、客観的な解決策を提示することで、感情的な対立を収めることができます。
2. 不動産など分割しにくい財産があるトラブル
不動産は、預貯金のように簡単に分けられないため、遺産分割協議の大きな火種になりがちです。
よくある例:
・実家を誰が相続するかで意見が対立する。
・不動産の評価額を巡って意見が食い違う。
・不動産を売却したくない相続人がいるが、他の相続人は現金で受け取りたい。
解決策:
最も一般的な解決策は、不動産を売却して現金化し、その現金を相続分に応じて分ける「換価分割」 です。
特定の相続人が不動産を単独で相続し、その代わりに他の相続人に現金(代償金)を支払う「代償分割」 も有効な手段です。この場合、不動産の正確な評価と、代償金の算定が重要になります。
専門家は、不動産の評価額算定や、代償分割の交渉を円滑に進めるためのアドバイスを提供できます。
3. 連絡の取れない相続人がいるトラブル
相続人の中に、長年連絡を取っていない人や、行方不明の人がいる場合も、遺産分割協議は進みません。
よくある例:
・何年も会っていない親戚が相続人だと分かったが、連絡先が分からない。
・行方不明の相続人がいる。
解決策:
戸籍を辿ることで、連絡先や居場所を特定できる場合があります。
それでも連絡が取れない場合は、家庭裁判所に「不在者財産管理人」 の選任を申し立てる方法があります。これにより、選任された管理人が不在者の代わりに遺産分割協議に参加できるようになります。
また、生死不明の期間が7年以上の場合には「失踪宣告」 を行うこともできます。
トラブルになる前に、まずは専門家にご相談を
遺産分割協議は、一度こじれると解決が非常に困難になります。多くのケースでは、法的な知識がないために、感情論や不公平感から問題が深刻化します。
当事務所では、ご家族間での話し合いを円滑に進めるためのアドバイスや、遺産分割協議書の作成をサポートいたします。すでにトラブルが発生している場合でも、解決に向けた道筋をご提案いたします。
遺産分割に不安を感じている、または現在進行形でトラブルに直面している方は、手遅れになる前にぜひ一度お問合せください。無料相談も実施しております。
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